『サラリーマンは寝ながら”もっと”お金を増やしなさい!』より一部抜粋
(本記事は、加藤鷹幸氏の著書『サラリーマンは寝ながら”もっと”お金を増やしなさい!』=秀和システム、2021年8月31日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
登場人物 |
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私(鷹幸)……人とはちょっと違うと思い込んでいるサラリーマン 大神(師匠)……自動的にお金を生み出している自由人。鷹幸の高校の同級生 |
「マスター大神、溢(あふ)れ出るお金への情熱で身を焦がしそうです! 次は、何をしたらよいでしょうか? 早く早く、プリーズ・ギブ・ミー・マネー!」
「鷹幸くん、顔つきが変わったね。本気の男の顔だね! でも、ギブ・ミー・マネーだと『お金、ちょうだい』だから、ゲット・マネーが正しいかな? でもまぁ、どっちでもいっか……。やる気が大切だからね!」
「マスター、ありがたきお言葉、感謝します! 御指導御鞭撻(ごしどうごべんたつ)のほど、よろしくお願いします!」
「ギブ・ミー・マネー! ギブ・ミー・マネー!! ギブ・ミー・マネー!!!」
この日をきっかけに私は、毎月東京に足を運び、マスターから教えを乞(こ)いました。
「鷹幸くんのための、お金を増やすことができるロードマップをお見せしよう!」
「ロードマップは、人の性格や置かれている境遇(きょうぐう)、資産状況によって十人十色なんだ! 鷹幸くんの状況は事前に聞いてるから、この通りに実践すれば、確実にお金を増やすことができるよ!」
そう言って見せてくれたマスター大神作成の「鷹幸専用ロードマップ」は、非常にシンプルでした。
最初に小型の不動産を持つ、次に金融商品を持つ、さらに資産拡大のために大型の不動産を持つというだけです。
これにより、資産はどんどん増えていき、自分の目標に到達したら投資はやめて、その資金を生活や趣味など自由に使えばいいというのです。
実に論理的で、個人個人の能力や運に左右されることがない手法です。
その代わり、「持つ順番と購入する商品を間違えると、スピーディーにお金を増やすことができないから注意するように」と言うことでした。
しかも、やることは特に何もなく、サラリーマンをしているのであれば、十二分に可能で簡単なんです。
私のような面倒くさがり屋でもまったく問題なく、社会人として会社に毎日出社できる能力があれば大丈夫です。
「マスター! 疑問に思ったのですが、なぜにこの手法を多くの人は実践しないのでしょうか? 話を聞けば聞くほど、シンプルで私のようにそれほど能力値が高くない人間でもできる方法だと思います。毎日出社できる能力があればできるとは……。正直、中学生でもできる気がしました!」
私は、こんなに簡単なことでお金が増えるのか、本気で疑問に思ったのです。
「鷹幸くん、信じる力って聞いたことないかな? 昔からのことわざで、『病(やまい)は気から』『信じるものは、救われる』とか聞いたことないかな?」
「聞いたことがあります。自分が病気だと思い続けたら、本当に病気になってしまったとか、うつ病とかも自分の居場所がないと思い込んだり、自分は嫌われていると思い込むとなると言いますもんね」
「それだね! 逆にポジティブな方向だと『プラシーボ効果』と言うんだ。薬ではないデンプン粉などを薬だと思い込ませて治療に用いる自然療法が有名だよね。患者は、薬だと信じ込むことでデンプン粉(偽薬)を飲んでいるうちに、本当に病気が治るんだよ!」
「あっ、私にもその経験あります。学生時代に友人とご飯に行ったんですが、正直、相当飲むやつで……焼酎(しょうちゅう)のロックばかり頼むんです……。会計は割り勘なのでご飯代(お酒代)がかさみそうだったんです」
私は、学生時代の出来事をふっと思い出しました。
「奴は酔ってきてたので、焼酎に内緒で水を入れてロックということにしたんです。それでもロックだと思って飲んで、さらに酔うんです(笑)。面白くなってきたんで、最後は水と氷だけにしたんですが、気づかずに『焼酎ロックは効くね!』と喜んでいました!」
「鷹幸くん、それだよ! 水をお酒だと思い込む。それこそ、まさに『プラシーボ効果』だね! 信じる力は、懐疑的(かいぎてき)だとうまく働かない。人間の脳は、信じきることで秘められた能力を発揮するようにできているんだ。そして信じる人には、周りがどんどん手を差し伸べてくる!」
「ただ真似(まね)るだけじゃあ、ダメなんですね!」
「私がこの投資手法を教えたとしても、この手法を、そして、私のことを信じ続けなければ、絶対に成功はありえないってことなんだ!」
「信じない人が多いんですか?」
「鷹幸くんもちょっと疑問に思ったよね? 言い換えれば、疑心暗鬼(ぎしんあんき)になったんだよ」
「マスター、すいません。その通りです」
<著者プロフィール>
加藤 鷹幸
脱サラ自由人。
1986年生まれ。中堅私立大学卒業後に電子機器メーカーに就職。
思い描いていた社会人生活と現実のギャップに思い悩んだ結果、「お金」の大切さに気づく。「お金」が満たされると仕事も充実し、社内では将来の最年少役員候補と言われるようになる。
人のために役に立つことの楽しさ、感謝されることへの充足感から会社からは惜しまれつつも2019年に独立。
現在は、自身が成功した手法を多くの人に伝えるべく精力的に活動。
「お金」のために我慢する人たちを一人でも多く救うことがモットー。
座右の銘は「自動化」。
保有資格:FP2級、宅建士
『サラリーマンは寝ながら”もっと”お金を増やしなさい!』