本記事は、井上裕之氏の著書『人生を自由にしてくれる 本当のお金の使い方』(あさ出版)の中から一部を抜粋・編集しています
私の本業は歯科医師です。
本業のかたわらで、本の執筆、数々の講演会、コーチング、コンサルティングなどを行っています。
職種、業種こそ違いますが、そのすべてが、
「多くの人が最高の人生を送れる手助けをする」
という目的につながっています。
また、本業以外の仕事に携わることは、「より多くの人に貢献できる」「患者様以外の役に立つ」と同時に、お金の入り口を増やす(お金の使い道を増やす)ことにもつながっています。
私にとって、本業以外の仕事を持つメリットは、3つあります。
【本業以外の仕事(副業)を持つ3つのメリット】
・多くの人に貢献できる
たとえば出版は、国内外を問わず、多くの人に情報を届けることが可能です。
本という資産は、私が死んだあとも残り続け、後世にも影響を及ぼすことができます。
・お金の入り口が増える
ビジネスが増えれば、それだけお金の入り口が増えます。お金が増えれば、これまで以上に自己成長と社会貢献にお金を使うことができます。
収入源を増やすことで、経済的、社会的なリスクを減らすことも可能です。
・本業の価値が増す
出版や講演活動で得た成果は、「いのうえ歯科医院」への信頼として還元されています。
私は、すべての物事を「歯科医師」という軸とリンクさせて考えています。
私にとって歯科、出版、講演、コーチング、コンサルティングは「別々のもの」ではなく、すべて本業と結びついているため、相乗効果が図れます。
本業と副業を独立して見るのではなく、関連づけて見るようにすると、思考の幅、行動の幅を広げることができます。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」(2つの物事を欲張ると、どちらも失敗したり、中途半端に終わったりする)のことわざもあるように、多くの人は、チャレンジする選択肢が2つある場合、どちらか一方に絞ります。
ですが、本当にやりたいのであれば、両方にチャレンジすべきです。
誰か(勤務先)に迷惑をかけたり、自分に無理を強いることがなければ、二兎でも、三兎でも、四兎でも、チャレンジすべきです。
人間の可能性は、ひとつのことしかできないほど小さいものではありません。
私がそうであるように、両立できます。「二兎を追う者は、二兎を得る」ことも可能です。
ビジネスパーソンでも、副業が認められる時代になりました。
本業と、それ以外の「自分のやりたいこと」(=副業)を同時にできる世の中になってきています。
やりたいことを同時追求する人は、自分のポテンシャルを信じている人です。
副業を成功させるポイントは、次の「3つ」です。
(1)時間を上手に管理する
副業をはじめる場合、「時間をどのように配分するのか」が課題です。
「優先順位を決める」「やらないことを決める」「スキマ時間を効率的に活用する」など試行錯誤をしながら、本業と副業のベストバランスを見つけましょう。
副業と本業を同時進行させられるようになったとき、自分自身の能力は確実にアップしています。
(2)好きなことを仕事にする
やりたくないことは副業にしない。好きなことを副業にする。
本業が終わったあとやオフを使って仕事をするのですから、「楽しいこと」「好きなこと」「ワクワクすること」でないと続きません。
(3)「お金のため」だと割り切らない
「収入を増やすため」という目的だけだと、短期的、一時的な利益につながることはあっても長期的、安定的な利益にはつながりにくいと思います。
独立行政法人労働政策研究・研修機構が2018年に発表した、『多様な働き方の進展と人材マネジメントの在り方に関する調査』では、副業・兼業を望む理由として(複数回答)、
「自分が活躍できる場を広げたいから」
「さまざまな分野における人脈を構築したいから」
「組織外の知識や技術を積極的に取り込むため」
など、収入増加を目的としない回答を選択した人が各30%以上いました。
自分がその仕事をする「収入以外の目的」を明確にしておくと、将来に向けたキャリアアップにも役立ちます。
<著者プロフィール>
井上裕之(いのうえ・ひろゆき)
いのうえ歯科医院理事長。歯学博士、経営学博士、東京医科歯科大学非常勤講師を含め国内外7つの大学で役職を務める。世界初のジョセフ・マーフィー・トラスト公認グランドマスター。1963年北海道生まれ。東京歯科大学大学院修了後、「医師として世界レベルの医療を提供したい」という思いのもと、ニューヨーク大学をはじめペンシルベニア大学、イエテボリ大学などで研鑽を積み、故郷の帯広で開業。その技術は国内外から高く評価されている。情報番組「未来世紀ジパング」にて、最新医療・スピード治療に全国から患者が殺到する様子が取り上げられる。本業の傍ら、世界中の自己啓発や、経営プログラム、能力開発を徹底的に学び、ジョセフ・マーフィー博士の「潜在意識」と、経営学の権威ピーター・ドラッカー博士の「ミッション」を統合させた成功哲学を提唱。「価値ある生き方」を伝える講演家として全国を飛び回っている。 著書は累計発行部数130万部を突破。実話から生まれたデビュー作『自分で奇跡を起こす方法』(フォレスト出版)は、テレビ番組「奇跡体験! アンビリバボー」で紹介され、大きな反響を呼ぶ。ベストセラー『「学び」を「お金」に変える技術』(かんき出版)、『本物の気づかい(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など、著書多数。