『世界屈指の資産運用会社インベスコが明かす世界株式「王道」投資術』より一部抜粋
(本記事は、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社の著書『世界屈指の資産運用会社インベスコが明かす世界株式「王道」投資術』=ベストセラーズ、2023年5月29日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
本章のまとめとして、どのような方法で世界株式に投資をするのが良いかをみていきましょう。まず、主な方法を3つ紹介します(図表2‐11)。
1つ目の個別株投資は、投資家個人が銘柄を選んで投資をする方法です。自分で好きな銘柄を自由に選べることが最大のメリットですが、一方で世界の数多くの銘柄から投資する銘柄を決めることは容易ではなく、必ずしも万人向けとはいえません。銘柄選択のための時間や情報を十分に得られなかったり、最小購入単位が定められるため投資資金の不足により十分に銘柄分散ができないことが懸念されます。
2つ目のインデックス・ファンドへの投資は、S&P500指数やMSCIワールド・インデックスなどの、株式指数に連動するファンドを購入するものです。インデックス運用では、原則として指数を構成するすべての銘柄を指数と同じ配分比率で購入していきます。インデックス運用はインデックスの構成にしたがって運用を行うことから「パッシブ運用」(Passive/受け身)とも呼ばれます。低コストで数百から数千の銘柄に分散投資を行うことのできる点がメリットでしょう。特徴として、指数の多くは時価総額に応じて配分比率を決めることから、一般的にインデックス運用では時価総額が大きい銘柄が多く組み入れられることになります。一方で、インデックス運用というパッシブな特性上、一般的に将来の株式リターンを左右する企業の成長性や配当などの株主還元姿勢、バリュエーション評価は行われていません。
3つ目のアクティブ・ファンドへの投資は、ポートフォリオ・マネジャーと呼ばれる専門家が銘柄を選択して構成したファンドを購入するものです。インデックス運用と異なり、ポートフォリオ・マネジャーが個別銘柄の投資魅力度を評価し、リスク面を考慮しながら配分比率を決めていきます。個々の銘柄の調査を徹底的に行った上で投資を決定することから運用報酬などのコストがインデックス運用と比べて高くなりますが、メリットとして、インデックスよりも高いリターンを狙ったり、下落時の損失を抑えたりすることが期待できます。
<著者プロフィール>
インベスコ・アセット・マネジメント株式会社
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