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(画像=BallBall14/Shutterstock.com)

大きく拡大するウェアラブル市場、2020年を制する注目デバイスはどれだ?

スマートウォッチからVRゴーグル、ニューロテクノロジー(神経科学)を採用したデバイスまで、2020年はウェアラブル市場の熱気を再燃させる、革新的な製品の発売が予定されています。最新の開発動向とともに、市場をリードすると予想されている注目の商品を見てみましょう。

世界で年平均17%以上の成長が予測されるウェアラブル市場

以前はテクノロジーやフィットネス、ゲームなどに関心のある層にターゲットを絞っていたウェアラブル機器ですが、現在は高級ブランドのスマートウォッチやメディカルデバイスなど、市場の範囲は広がっています。先端テクノロジーと機能性・利便性だけでなく、スタイリッシュなデザインのものも続々と登場し、より幅広い層の需要を満たす新しいカテゴリーの商品が続々と登場しています。

インドの市場調査企業Mordor Intelligenceの調査によると、ウェアラブルデバイス市場は2019年に279億ドルを突破。年平均で17.7%の成長とされ、2025年までに740億ドルに達すると予想されています。

2020年のウェアラブル市場をリードするのはGoogle? ソニー?それとも……

さまざまな新商品の発売が予定される中、注目の3製品を紹介します。「Google×Fitbit」のコラボレーションとPSVR2、そして視覚だけで考えた操作を実現する「NextMind」が、新たなウェアラブル旋風の台風の目となりそうです。

注目製品 1:スマートウォッチ戦争の起爆剤となるか?「Google×Fitbit」

GoogleのFitbit買収により、AppleやXiaomi 、Samsungがリードするスマートウォッチ市場に、大きな旋風が起こると予想されています。ウェアラブルデバイスの先駆けとなったFitbitですが、近年はライバル商品の発売に押され気味。米国際市場調査企業IDCのデータによると、2019年第4半期の市場シェアはわずか5%と、トップのAppleの7分の1以下にとどまりました。

Googleはすでに、多数の医療・ライフサイエンスの組織に対し自社の「Google Cloud」を提供しており、最近では米医療大手Ascensionと「Project Nightingale」という医療データプロジェクトに取り組んでいます。21州の病院やクリニックから収集した数百万人もの患者データをGoogle Cloudで分析し、最適なケアや治療費の削減法を提案することが目的です。

Googleは自社のウェアラブルOS「Wear OS」とあわせ、こうした独自のネットワークを新生Fitbitの事業に役立てるのではないかと予想されています。

その他、Samsung Galaxy Watch 2の発売やXiaomiの欧米進出に加え、スイスのタグ・ホイヤーの新作高級スマートウォッチなど、2020年はスマートウォッチ市場が激戦区となりそうです。

注目製品2:ワイヤレスでVR体験が広がるPS5専用「PSVR2 」

2020年末の発売開始が予想されるソニーのPS5。初代VRゴーグル「PSVR」のリリースから3年以上を経て、このPS5発売に合わせ「PSVR2」の市場に投入される可能性が高まっています。

2016年の初代VRゴーグル「PSVR」の発売以降、ソニーは定期的にヘッドマウントディスプレイに関連する特許申請を行っており、最近公開された特許から、新型VRゴーグルはFacebookの傘下であるOculus VRの「Oculus Quest」のように、ワイヤレスになると予想されています。またヘッドセットを装着したまま、外部カメラを通して周囲の世界を見ることができる「透過モード」が搭載される可能性もあり、よりリアルで自由度の高いVRゲーム体験が実現すると期待されています。

注目製品3:視覚だけで操作を実現!「NextMind」のリアルタイム・ブレイン・コンピューター・インターフェース

フランスのニューロテクノロジー・スタートアップNextMindは、脳から出される電気信号をデジタルコマンド(命令)に変換することにより、頭の中で考えたことがデバイスを介して実行できるという、まるでSF映画のようなリアルタイム・ブレイン・コンピューター・インターフェースを開発しました。

直径5㎝ほどのデバイスをヘッドバンドなどで後頭部に固定して、目線を動かすことで視覚皮質を刺激します。そしてそこから発生した神経反応が、脳波の特徴的な変動としてデバイスに伝わり、頭の中で命じたことを操作するという仕組みです。例えば、これまでリモコンで操作していたテレビのチャンネルを変える、音量を調節する、特定の番組を検索するといった動作が、指1本動かすことなく可能になるようです。

「視覚」がキーワードであるため目を閉じていると機能しませんが、将来的には目を閉じた状態でも機能する進化版の発売が予定されています。開発キットの初回出荷は2020年前半に予定されており、同社のウェブサイトから予約できます。

ウェアラブルデバイスはスマホやインターネットと同様、すでに多くの人の生活の一部として定着しています。今回取り上げた商品のように、生活をより快適にする、あるいは楽しいものにする商品やサービスが、今後も続々と登場するものと予想されます。

ますます拡大が予想されるウェラブル市場。各プレーヤーの動向から、次の市場の主役はどこが担うのか、注目していきましょう。

※上記文中の個別企業はあくまで事例であり、当該銘柄の売買を推奨するものではありません。

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