世界の富裕層が投資するアート投資、その理由は?

世界の超富裕層(※)は、資産の5%をアート投資に回しているというデータがあります。この割合は貴金属(金や銀など)よりも高いとされますが、なぜ投資先としてアートが選ばれるのでしょうか。

(※)超富裕層とは、保有資産が3,000万ドル(約39億円)以上の個人のこと。

アート投資とは

アート投資とは、絵画などの芸術品を売買する投資のことです。特に価値が高いものは1億円以上で取引されることもあります。 株式などの金融商品とは違い、アートは観賞用としても楽しめる実物資産なので、趣味と資産運用を両立することができます。

世界の富裕層は5%の資産をアートに投資

野村資本市場研究所のレポートによると、世界の超富裕層は資産の5%を「収集品」として保有しています。収集品には単に趣味で集めたものもではなく、絵画などのアート作品が代表的です。

資産の種類 超富裕層の内訳
投資用不動産 27%
株式 23%
債券 17%
現金 11%
プライベートエクイティ 8%
収集品 5%
金・貴金属 3%
暗号通貨 1%

(参考:野村資本市場研究所「資産クラス/投資対象としてのアート-富裕層はなぜアートに投資するのか」)

資産別の保有割合を見ると、収集品は「金・貴金属」や「暗号通貨」より多いことが分かります。

金融商品との相関関係が低い

富裕層がアートに投資する理由として、金融商品との相関関係の低さが考えられます。以下のデータは、1995〜2020年にかけて現代アート作品と金融商品との相関関係を表したものです。

(引用:NOMURA CONNECTS「Investing in the Art and Collectables Market: A $1.7 Trillion Asset Class」)

現代アートは株式や米国不動産などとの相関関係が比較的に低いため、株式市場や米国不動産市場と同じような値動きになりにくい資産といえるかもしれません。

※為替レート:1ドル=130円
※本記事はアート投資に関わる基礎知識を解説することを目的としており、アート投資を推奨するものではありません。

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