『マンガと図解でよくわかる つみたてNISA&iDeCo&ふるさと納税 ゼロからはじめる投資と節税入門』より一部抜粋
(本記事は、酒井 富士子氏の著書『マンガと図解でよくわかる つみたてNISA&iDeCo&ふるさと納税 ゼロからはじめる投資と節税入門』=インプレス 、2021年10月20日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
目次
長期の積立投資で運用する金融商品としておすすめなのが「投資信託(=投信、ファンド)」です。投資信託とは、投資家から集めた資金をプロが運用する金融商品のこと。でも、なぜ投資信託がよいのでしょうか?
それは、安全な資産運用の王道ルールである「長期・積立・分散」を、簡単に実現できるからです。
そもそも投資信託は、100円や1000円など少額で購入できます。ですから誰でも気軽に毎月一定額を積み立てていけるのです。積立期間が長ければ長いほど、その間に市場が上げ下げしても、結果的に右肩上がりに増やしていけるのです。
少額をコツコツ積み立てることで、「粉雪の法則」が生きてきて、資産を大きくしていくことが可能です。しかも、積立期間が長いほど、複利効果の「雪だるまの法則」で資産を増やすことができます。
「卵は1つのかごに盛るな」という格言がある通り、1つの資産に集中投資すると値下がりしたときのダメージが大きくなりますが、資産を分散すれば、1つが値下がりしてもほかがカバーできます。投資信託とは、さまざまな地域や資産をたばねて1つにまとめた商品で、もともと分散効果があるのが特徴です。
ここまでお話したように、将来のお金を準備するには、家計の見直し、収入のチェック、先々の目標の整理などを行います。そして、もしお金が足りなそうならば、投資にチャレンジしてお金を増やす工夫をしましょう。
リスク分散や複利効果を考えれば、投資期間は長期であるほどよいので、できるだけ早く始めるのがおすすめです。でも、始めるときにはお得な制度を使うことを忘れないでください。
国は、社会保障制度だけに頼らず、自ら資産形成をしてもらうために、「貯蓄から投資へ」というスローガンを掲げています。積極的な投資を促すための税制優遇を盛り込んだ「つみたてNISA(ニーサ)」と「iDeCo(イデコ)」は、積立投資をするなら使わない手はありません。
また、投資だけでなく「ふるさと納税」で、支払うべき税金を上手に使いつつ特産品などをもらうのもおすすめです。確定申告についても学ぶことになるので、お金に対する意識も変わります。
お得な税制優遇制度をみなさんも活用してみてはいかがでしょうか。
用語解説 |
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税制優遇▼ 社会人になってお金を稼ぐようになると、誰もが税金を払うことになります。払う税金が少なく済めば、手取りが増え、その分預貯金ができます。そのために政府が推進する税金の軽減制度。 |
<著者プロフィール>
酒井 富士子
経済ジャーナリスト、金融メディア専門の編集プロダクション・株式会社回遊舎 代表取締役。日経ホーム出版社(現日経BP社)にて「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長を歴任。リクルートの「赤すぐ」副編集長を経て、2003年から現職。「お金のことを誰よりもわかりやすく発信」をモットーに、暮らしに役立つ最新情報を解説する。
『マンガと図解でよくわかる つみたてNISA&iDeCo&ふるさと納税 ゼロからはじめる投資と節税入門』