金はもともと、いざという時の安全資産として人気があります。コロナショックを受けて株価が暴落する中、金価格は2020年4月に約40年ぶりの最高値となりました。今回は、有事に強いとされる金投資のメリット・デメリットや、ポートフォリオへの組み入れ方をわかりやすく解説します。
金投資は現物投資の一つで、貴金属投資という分類に属します。金投資の他に、プラチナ投資や銀投資もあります。金投資には、金の延べ棒などを購入して保管する方法のほか、金貨を保有する方法、一定額を毎月積み立てて金の現物を引き出す方法など、さまざまな種類があります。
なお、最近ではETFで金投資をすることも可能ですが、今回はあくまで現物の金投資について説明します。
金投資は「安全資産」として投資家に人気があります。株式投資やFX投資とは異なり、金は実物資産であり、金そのものに価値があります。そのため、国や企業の影響を受けません。政治や経済の状況にかかわらず、価値が変わらないことは、大きなメリットといえるでしょう。
また、金投資はインフレのリスクヘッジとしても人気です。インフレによって現預金の実質価値が減少しても、金の実質価値は変わりません。これも投資家にとって安心材料となります。
魅力の多い金投資ですが、デメリットもあります。まず、多くの金融資産は保有しているだけで利息を受け取れますが、金投資では利息を受け取れません。また、金そのものを保管する場合、金庫を購入したりセキュリティ対策をしたりと、保管コストが発生します。
また、小さな金を購入する場合、加工費としてバーチャージという手数料が発生します。金投資を考えているなら、金利がないこと・保管コスト・手数料がかかる場合があることについて理解しておきましょう。
金は安全資産というその性格上、株式と逆の動きをすることで知られています。株価が下がり投資家の間に不安が広がると、安心を求めて金を購入する人が増えるからです。そのため、金投資をしておくことは、株価が急落した際の安心材料になるでしょう。
金をポートフォリオに加えることで、リスクヘッジになるとともに、資産形成の幅がよりいっそう広がるでしょう。株価の急落に備えをしておきたいと考えている人は、金投資を検討してみてもいいかもしれません。
※上記はあくまでも、投資事例の紹介であり、現物による金投資の推奨や勧誘ではありません。