近年は駐車場のIT化が進んでおり、国内外でスマートパーキング化が広がっています。スマートパーキングシステム市場は今後の成長が見込まれるため、投資の選択肢になるかもしれません。
スマートパーキングシステムは、スマートフォン用のアプリで駐車場を貸し借りできるシステムです。駐車場のオーナーとユーザーをマッチングさせる仕組みがあり、従来の駐車場とは以下のような点が異なります。
・不正駐車の対策ができる
・AIカメラなどのIoT機器が導入されている
・駐車場の予約から支払いまでスマートフォンで完結できる
オーナー側から見ると、スマートパーキングシステムは小さな土地を有効活用でき、初期費用やランニングコストも抑えやすいというメリットがあります。
調査会社「Panorama Data Insights」によると、2020年時点のスマートパーキングシステムの市場規模は44.4億ドル(約6,216億円)でした。2021年〜2030年にかけての年平均成長率は22%、2030年の市場規模は324億ドル(約4,536億円)に達すると予測されています。
また、従来の駐車場に比べて料金が安くなるケースもあるので、市場の成長を促す可能性があります。例えば、東京の駐車料金が高額なエリアでは、多くのユーザーがスマートパーキングを利用するかもしれません。
福岡県のIT企業である「Kyuホールディングス」は、久留米工業大学と共同でAI技術と画像解析技術を用いたシステムを開発しました。このシステムは駐車場の混雑状況をリアルタイムで確認し、ユーザー向けの案内情報を発信する機能が備わっています。
常に正確な混雑状況が分かれば、ユーザー側は駐車場を探す手間を減らすことができます。さらに、コスト削減やセキュリティ強化を目的として、クラウドシステムを使わない仕組みにもなっています。
コロナ禍が落ち着くにつれて、観光や出張は世界的に増えると考えられます。それに伴って駐車場のニーズも増える可能性があるため、スマートパーキングシステムはさらに注目されるかもしれません。
※為替レート:1ドル=140円
※上記は参考情報であり、特定企業の株式の売買及び投資を推奨するものではありません。