外国人旅行者が増えると、宿泊業界は好景気になると考えられます。その中でも古民家やマンションなどの部屋を貸し出す民泊は、投資として成り立つのでしょうか。本記事では民泊投資の概要や市場動向などを紹介します。
民泊投資とは、一軒家やマンションなどの不動産を取得し、宿泊用に貸し出す投資です。オーナーから借りた物件を転貸する方法もあります。
観光庁のデータによると、2020年4月頃から住宅宿泊事業(民泊)の届出住宅数は減少傾向でしたが、コロナ禍が収束に向かっていることもあり、2021年後半からは上昇傾向に転じました。
民泊を始めるにあたって、法律だけではなく、自治体の条例も確認してから物件の取得・届け出の提出を行うことが大切です。
例えば、中央区は区民が不在となることが多い平日の状況を考慮して、区内全域で「土曜日の正午から月曜日の正午まで」の宿泊のみに限定されています。
このような条例は上乗せ条例と呼ばれており、各自治体の状況に応じて制定が可能になっています。
JNTO(日本政府観光局)のデータによると、日本に訪れる外国人旅行者は2020年~2021年にかけて大きく減少しました。2022年からは増加傾向に転じており、2023年4月の推計値は200万人に迫っています。
時期 | 訪日外客数(総数) |
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2019年 | 3,188万2,049人 |
2020年 | 411万5,828人 |
2021年 | 24万5,862人 |
2022年 | 383万2,110人 |
2023年 | 1月:149万7,472人 2月:147万5,455人 3月:181万7,500人 4月:194万9,100人 4月までの累計:673万9,500人 |
(参考:JNTO「since2003_visitor_arrivals_April_2023.pdf」)
外国人旅行者が増えていても利用する宿泊施設のニーズは変化していくものなので、民泊そのものの需要があるのか見極める必要があります。
このまま外国人旅行者の増加が続くと、民泊投資がしやすい市場環境になるかもしれません。不動産投資に興味がある人は、一つの選択肢として検討してみましょう。
※本記事は投資に関わる基礎知識を解説することを目的としており、投資や民泊投資を推奨するものではありません。