マネージャーは現場の指揮を執り、部下を指導する立場になるため、多種多様なスキルが必要になります。しかも新型コロナウイルス感染症の拡大によって増えたリモートワークでは、今までと違うスキルが求められています。この記事では、マネージャーが仕事の成果を上がるために身に付けたいスキルや知識について学べる記事をピックアップしました。
目次
1.リモートワークでリーダーに実践してほしい3つの行動
2.よいチームには「心理的安全性」が必須?優秀なマネジャーの8つの特徴とは
3.マネジャーが目指すべき「クリエイティブ・カオス」とは?
4.「報・連・相」はやりすぎぐらいがちょうどいい?シェアするまでがマネジャーの仕事
5.メンバーからの「愚痴」をチャンスに変える方法とは?
目次
1.リモートワークでリーダーに実践してほしい3つの行動
『リモートワーク・マネジメント〜距離と孤独を乗り越える強いチームづくり』より一部抜粋
(本記事は、セダール・ニーリー氏の著書(山本 泉氏翻訳)『リモートワーク・マネジメント〜距離と孤独を乗り越える強いチームづくり』=アルク、2021年6月30日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
「メンバーへの働きかけ」という課題
バーチャルリーダーにとってきわめて大切な〝ツール〟の一つが、物理的に同じ場所にいなくてもメンバーに絶えず働きかけ続け、影響を及ぼし続けることを可能にするようなプロセスです。
ここでいう「プロセス」は、リーダーが継続的に実践する行動ややりとりのことです。ごく些細な行動のように思えるものも含みます。「室内の空気を読む」ことや、オフィスビルの周りを部下と散策しながら話し合うことが不可能なら、メンバーが自分自身やチームメートへの認識を深める機会を意識してつくるべきです。
具体的には、チームや社全体の改善に向けて意見を出してほしいと言ってみましょう。リモートメンバーに意見を促すことは、メンバーに所属リモートチームの成功に全面的にコミットしてもらうためにも大切です。
2.よいチームには「心理的安全性」が必須?優秀なマネジャーの8つの特徴とは
『世界最高のチーム Google流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 』より一部抜粋
(本記事は、ピョートル・フェリクス・グジバチ の著書『世界最高のチーム Google流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 』=朝日新聞出版社、2018年08月20日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
優秀なマネジャーの8つの特徴
Googleで行われたプロジェクト・オキシジェンの調査・分析によって明らかになった「チームのパフォーマンスを高めるマネジャーの特性」は、次の8つでした。
①よいコーチである
②チームを勢いづけて、マイクロマネジメント(チームのメンバーに対する過度な監督・干渉)はしない
③チームのメンバーが健康に過ごすこと、成果を上げることに強い関心を持っている
④生産的で成果主義である
⑤チーム内のよき聞き手であり、メンバーと活発にコミュニケーションしている
⑥チームのメンバーのキャリア形成を手助けしている
⑦チームのためのはっきりとしたビジョンや戦略を持っている
⑧チームのメンバーにアドバイスできる専門的技術・知識を持っている
3.マネジャーが目指すべき「クリエイティブ・カオス」とは?
『世界最高のチーム Google流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 』より一部抜粋
(本記事は、ピョートル・フェリクス・グジバチ の著書『世界最高のチーム Google流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 』=朝日新聞出版社、2018年08月20日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
計画主義では生産性を高められない
Googleでは、アンコンシャス・バイアス(Unconscious bias、無意識の先入観・偏見)、つまり自分では気がついていない自分の先入観や偏見について、そしてバイアス・バスティング(Bias busting、先入観・偏見を壊すこと)について、全社員を対象に研修を行います。自分の先入観や偏見に気づいて、それをなくしていくことを意図的に教育しているのです。
先入観や偏見というものは、さまざまな場面に表れます。先ほどの「アジェンダを守らなければいけない」というのも先入観や偏見、いわば思い込みです。
打ち合わせをしているうちに、これまでのプランが間違っていたということがわかってくる。わかってきたら、思い込みを捨てて建設的に修正する。自分の前提が正しくなかったと気づいたら、その時点で先入観や偏見でつくったものを捨て去る─。
変化の激しい今日のビジネス環境において、もはや計画主義では生産性を高めることはできません。それができるのは、やはり、前章で紹介した「学習主義」なのです。Googleのバイアスに関する研修も、こうした学習主義を徹底させるためにあるわけです。
4.「報・連・相」はやりすぎぐらいがちょうどいい?シェアするまでがマネジャーの仕事
『世界最高のチーム Google流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 』より一部抜粋
(本記事は、ピョートル・フェリクス・グジバチ の著書『世界最高のチーム Google流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 』=朝日新聞出版社、2018年08月20日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
「報・連・相」はやりすぎぐらいでちょうどいい
じつは、僕(筆者)がGoogleに入って一番驚いたのは「オーバーコミュニケーションが大切にされている」ということでした。
アンダーコミュニケーションというのは「報(報告)・連(連絡)・相(相談)」が足りない状態、オーバーコミュニケーションというのは「報・連・相」をやり過ぎている状態のことです。
Googleのマネジャーには、毎日たくさんのメールが入ってきます。個人個人のスニペット(その日その日の成果や申し送りを短く簡易的にメモしたもの)、プロダクトのアップデート、ピアボーナス─あらゆることが情報共有される仕組みになっています。
その量の多さには、きっとだれもがびっくりすることでしょう。僕も最初のうちは大量のメールを見て、「これ、全部やらなきゃならないの!」と頭を抱えてしまいました。
5.メンバーからの「愚痴」をチャンスに変える方法とは?
『世界最高のチーム Google流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 』より一部抜粋
(本記事は、ピョートル・フェリクス・グジバチ の著書『世界最高のチーム Google流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法 』=朝日新聞出版社、2018年08月20日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
「愚痴」が出たら会話のキャッチボールを始める
マネジャーの役割は、言うまでもなく「チームづくり」なのですが、その役割を果たすうえで重要になるのが「建設的」というキーワードです。たとえば、チームづくりのときに必須なのは「建設的な言葉づかい」で、わかりやすいのは「愚痴を要望にして言い返す」という会話法です。
「うちのメンバー、最近、私の話を聞いてくれないんだよね」よくありがちな愚痴ですが、こう返す人が多いのではないでしょうか。「はあ、そうなんですか、大変ですね」愚痴をそのまま聞き流すというパターン。
また男女差もあるようです。男性は、「ああ、それならこうすればいい。だからもう悩むな」などと解決しようとするというか、話を終わらせる。女性は、「ホント、イヤね。○○ちゃん、頑張って」などと励ます―。
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いかがだったでしょうか。マネージャーはチーム全体の成果を上げるために、よいチームをつくる必要があります。本記事で紹介したチームづくりに必要なスキルやノウハウを身に付け、優秀なマネージャーになる準備を進めていきましょう。