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富裕層とは? 基準は純金融資産1億円 考え方や投資観を紹介

多くの富を持つ富裕層は、人を惹きつけます。この記事では、富裕層の定義や職業、考え方や投資観について、網羅的に解説します。富裕層について知りたい方や富裕層を目指す方、自分が富裕層に当てはまるか確認したい方は、ぜひ参考にしてください。

富裕層とは?

まずは富裕層の定義や割合、職業について解説します。

いくら資産があれば富裕層なのか

富裕層に明確な定義はありませんが、大手シンクタンクのNRI(野村総合研究所)は、世帯の純金融資産保有額に応じて5つの階層を設定しています。

・超富裕層(5億円以上)
・富裕層(1億円以上5億円未満)
・準富裕層(5,000万円以上1億円未満)
・アッパーマス層(3,000万円以上5,000万円未満)
・マス層(3,000万円未満)

世帯の純金融資産保有額とは、預貯金や株式、投資信託、生命保険などの金融資産の合計額から負債を差し引いた金額のことです。

富裕層は全世帯のたった2.3%

NRIの調査によると、各階層の世帯数と割合は以下のとおりです。

超富裕層 8.7万世帯 0.16%
富裕層 124万世帯 2.30%
準富裕層 341.8万世帯 6.33%
アッパーマス層 712.1万世帯 13.18%
マス層 4,215.7万世帯 78.04%

出典:NRI「富裕層アンケート調査(2020年)」より2019年データ

富裕層に該当するのは、たったの2.3%(約43人に1人)です。超富裕層にいたってはわずか0.16%(約625人に1人)と、非常に少ないことがわかります。

超富裕層・富裕層は10年以上増え続けている

同調査は2年ごとに実施されていますが、過去の調査結果を見ると、2005年から2019年にかけて超富裕層・富裕層は増加傾向にあります。

2005年と2019年の世帯数の増加率を見ても、超富裕層と富裕層が顕著に増加していることがわかります。

2005年 2019年 増加率
超富裕層 5.2万世帯 8.7万世帯 67%
富裕層 81.3万世帯 124万世帯 53%
準富裕層 280.4万世帯 341.8万世帯 22%
アッパーマス層 701.9万世帯 712.1万世帯 1%
マス層 3,831.5万世帯 4,215.7万世帯 10%

出典:NRI「富裕層アンケート調査(2020年)」より算出

富裕層・資産家・高所得者の違い

富裕層と似た言葉に「資産家」や「高所得者」があります。それぞれの違いを解説します。

富裕層 金融資産が多い人
資産家 金融資産・実物資産が多い人
高所得者 収入(所得)が多い人

例えば、年収が高くても預貯金などの資産が少なければ、高所得者であっても富裕層ではありません。年収がほとんどなくても、莫大な金融資産を持っていれば富裕層・資産家といえます。

富裕層の中でも特に不動産などの実物資産を持っている方を、資産家と呼ぶこともあります。

富裕層の代表的な仕事や属性

富裕層の代表的な仕事や属性は、以下のとおりです。

・地主など昔からの資産家
・起業家など企業経営者として資産を築いた人
・FXトレーダーなどの投資家
・ユーチューバーなどフリーランスとしての成功者
・タレントやスポーツ選手

富裕層を目指す場合は自分自身の強みや特性を把握し、それを活かすことが大切です。

富裕層の考え方の特徴

続いて、富裕層に共通する考え方の特徴を見ていきましょう。

お金の使い方にメリハリがある

富裕層には「惜しみなくお金を使う」というイメージがあるかもしれません。しかし、富裕層のお金の使い方は意外とシビアです。お金の良い面と悪い面を知り尽くしているからこそ、自分が大切だと思うことには気前よくお金を使い、価値を感じないものには一銭たりとも使いません。そのような姿勢が、富裕層が富裕層でいられる理由の一つといえるでしょう。

健康意識が高い

富裕層は健康意識が高く、健康に投資する傾向があります。仕事でも投資でも、最高のパフォーマンスを出す上で大切なのは、身体という資本です。物事の本質を見極め、長期的な視点を持つ富裕層は、健康の重要性を強く認識しています。

勉強や教育に力を注ぐ

富裕層は情報や知識を得ることに注力し、それに必要な資金を投じます。情報や知識という「目に見えない資産」の価値を知っているからです。また、自分が築き上げた大切な資産を託す子どもたちの教育にも熱心です。

人脈を大切にする

人に贈り物をしたりご馳走したりすることは、お金の無駄遣いに見えるかもしれません。しかし、何かしてもらった人はそのことを覚えていて、将来何らかの形で返してくれることがあります。富裕層はこのような長期的な視点に立ち、人脈を大切にする傾向があります。

富裕層に学ぶ投資観

富裕層を目指す方法の中で始めやすいのは投資です。ここからは、富裕層を目指す上で真似したい投資観をご紹介します。

時間を味方につける

富裕層は一攫千金を狙うハイリスクな投資スタイルよりも、リスクを抑えて着実に資産を増やす投資スタイルを好みます。リスクを抑えるためには、長期投資による時間分散効果を活用しましょう。長期投資で運用益を再投資すれば、複利効果によって資産が雪だるま式に増えていきます。短期的な利益にとらわれず、時間を味方につけることが大切です。

資産を分散する

1つの資産に全財産を投じると、その資産が値下がりした場合に資産全体が大きく目減りします。富裕層はこのようなリスクに備え、さまざまな資産に分散して投資しています。投資を始めるなら金融商品や銘柄を比較検討し、バランスの良いポートフォリオを組みましょう。株式や債券など伝統的な金融商品だけでなく、オルタナティブ投資に目を向けるのもおすすめです。

借入を恐れない

富裕層は「借入=悪」という固定観念にとらわれません。場合によっては、借入によって資産を効率的に増やせることを知っているからです。不動産投資における不動産投資ローンなどが良い例です。借入に伴うリスクに注意しつつ、必要に応じて借入も視野に入れましょう。

富裕層の考え方や投資観は身に付けられる

富裕層には「遠い世界の人」というイメージがあるかもしれません。しかし、富裕層の考え方や投資観を学んで実践すれば、誰にでも富裕層になれるチャンスがあります。富裕層への憧れがあるなら、勇気を出して富裕層になるための一歩を踏み出しましょう。

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