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(写真=Kit Leong/Shutterstock.com)

米国最大の運用基金「カルパース」に学ぶグローバル分散投資の効果とは

アメリカ最大の年金基金カルパースは、積極的な運用を行うことで有名です。今回は、カルパースの運用方針や資産構成、運用実績を紹介します。

カルパースとは?世界に注目される理由

カルパースとは、アメリカ・カリフォルニア州の職員が加入するカリフォルニア州職員退職年金基金のことです。

アメリカ最大の公的年金であり、2017年10月末時点で3,417億ドル(約39兆円)という莫大な資産を運用しています。市場に与える影響が非常に大きいことから、カルパースの運用方針には世界中の投資家や金融関係者が注目しています。

積極的に投資を行い、投資先企業に物申す

カルパースの特徴は、年金基金としては他に類を見ないほど積極的な運用をしていることです。カルパースは、新興国の株式やヘッジファンド、不動産など多様な資産に投資を行っています。

また、ワイン畑や植林事業などオルタナティブ(代替資産)投資にも積極的で、長期的な視点で投資を行っていることがうかがえます。

カルパースは株主提案や議決権行使を行い、「物言う株主」として投資先の企業に変革を求めることでも有名です。近年ではESG投資を積極的に行っており、ESGにおいて問題のある投資先企業には、是正を求めることも少なくありません。

ESG投資とは、キャッシュフローや利益率といった財務情報ではなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)などの非財務情報をもとに企業価値を測り、投資先を選ぶ投資手法です。

ESGには、たとえば環境保全・女性の社会進出・取締役会の構成といった項目があります。ESG評価が高い企業は倒産リスクが低いこともわかっており、ESG投資は今後ますます注目が高まっていくでしょう。

カルパースに学ぶ、分散投資の有用性

商品・地域・時間にバランスよく分散投資する

カルパースは積極的な運用を行いながらも、分散投資によってリスクヘッジを行い、運用実績をあげている典型例です。「卵を一つのカゴに盛るな」という格言が指すように、一ヵ所に集中的に投資をすると、一つのリスクですべての資産を失ってしまう危険性があります。

分散投資をするなら、商品・地域・時間といったさまざまな軸で投資先を選びましょう。商品には、株式・債券・FX・不動産などがあります。地域には、大きく分けて国内と海外があり、海外でも新興国か先進国かによって変わってきます。

時間については短期的に利益をあげることを目的とする投資と、長期的にじっくり利益をあげることを目的とする投資をバランスよく行い、資産形成・資産保全に努めることが重要です。

投資に割く時間がないなら投資信託やETFも選択肢に入れる

とはいえ、多忙なビジネスマンの中には、自分で投資商品の選択をしたり、国内外の情報収集をしたりする時間を確保するのは、現実的ではないという人も多いはずです。

そんな時は、分散投資効果が得られる投資商品を選ぶのも効果的な方法の一つです。投資信託やETF(上場投資信託)なら、集めた資金を国内外の株式や債券、REITなど複数の資産に投資してくれます。投資先が多岐にわたることから、一つの投資商品を保有しているだけでも分散投資の効果を得られます

機関投資家のポートフォリオを参考に投資する

ポートフォリオ運用に興味を持ちつつも、どのようにポートフォリオを組めばいいか迷うことが多いのも事実です。そんな時は、主要な機関投資家の運用手法を参考に、ポートフォリオを組んでみるのも良いでしょう。