仕事や子育てに追われていると、面倒と思ってしまいがちな家事。しかし、家事は生活をしていく上で欠かせないものです。だからこそ効率的に行いたいものですが、どのように効率化するのが費用対効果がよいでしょうか。家事の効率化についてはさまざまな媒体で述べられていますが、ここでは投資効率や費用対効果をベースに解説したいと思います。
お金は「ストレスを感じる時間を減らすこと」に使うべき
昨今は共働きの家庭が増えたことで、夫にしろ妻にしろ、家事に専念する時間が減っています。できれば面倒な家事への時間や負担を減らしたいと思っている人が多いはず。ある家電メーカーがとったアンケートでは、主婦の85%が「家事の時間はできるだけ減らしたい」と回答しています。主婦でさえ効率よく家事を行いたいと考えているなら、共働きの家庭ではよりその傾向が強いでしょう。
面倒くさい家事を効率化するには、どうすればいいのでしょうか。一つの解決策として、「時間をお金で買う」という方法があります。実際、メディアや欧米の大学が行った研究では「お金と時間と幸福度」について興味深い結論が出ています。それは、「お金より時間が欲しい」と考える人の方が幸福度が高いということです。
もちろんお金は大事です。しかし、お金以上に時間的なゆとりがあることの方が精神的な幸福度を高めるのです。さらに別の研究では、「より幸せな時間」ではなく、「ストレスを感じる時間を減らすこと」にお金をかけるべきだという結果も出ています。家事にかける時間は基本的に「ストレスを感じる時間」。これをお金を使って効率化することで、より幸福度が上がるかもしれません。
家事を効率化するための2つの方法
では、どのようにお金の掛け方で家事の効率化をすればよいでしょうか。2点、具体的な例を挙げてみましょう。
時短家電を効率的に使う
1つは、時短家電やサービスを効率的に使うことです。たとえば、乾燥機付き洗濯機や食洗機。たとえば食洗機の場合、毎日10分、20分を消費する食器洗いを効率化してくれます。1日当たりでは10分ほどでも、年間ベースでは3650分、60時間を食器洗いに費やしていることに。時給1000円で計算すると、約6万円が食器洗いにかかるコストになります。
これを食洗機に置き換えたとしましょう。価格比較サイトによると、食洗機の相場はだいたい5万円程度。つまり、1年弱で食洗機への投資を回収できることになります。年間の利回りで考えれば約120%です。株式などの金融商品への投資はリスクを伴いますが、時短家電への投資ならほぼノーリスクです(故障などのトラブルが発生するリスクはあります)。
他にも、乾燥機付き洗濯機を使うことで洗濯を干す1日5分、10分、ロボット掃除機を使うことで10分、20分程度の掃除機掛けを大幅に短縮することができます。
さらに、Amazonフレッシュのような「宅配スーパー」では、手数料を払う代わりに買い物にかかる時間を減らしてくれるでしょう。数万円の投資で日々の家事にかかる時間を短縮することは、投資効率が高く、幸福度を高めるために有効な投資と言えるでしょう。
家事代行にお願いするのも一手
もう1つ、家事代行を使って家事を丸ごとお願いしてしまうのも一手。家事代行では専門のスタッフが家事を行ってくれるので、家事をする時間がまるまる浮くことになります。
気になるのは家事代行の相場。もちろん価格に上下はありますが、だいたい1時間2500円~3000円程度のところが多いようです。問題は、その日1日は家事をする必要がなくなっても、翌日以降は再び自分に出番が回ってくるということ。仮に、週1日2時間、1時間3000円の家事代行サービスを頼めば、毎月3万円程度の費用がかかります。これを高いと感じるか安いと感じるかは人によって変わるでしょうが、「費用対効果」という面ではそれほど高くないかもしれません。
そこでおすすめなのが、どうしても家事をしたくない日や仕事が立て込んでいる日に限定して家事代行サービスを使う方法。忙しい時ほど家事にストレスを感じがちになるので、そのストレスから解放されるためなら費用対効果を大幅に高めることができるでしょう。毎週のように家事代行サービスを活用するのはお財布に厳しいかもしれませんが、場面を限定して使うことで、より精神的なリターンを大きくすることができるのです。
まずは時短家電にトライしてみよう
ストレスを感じつつもなんとか自ら日々の家事をこなしていくのか、少しでも家事のストレスから解放されるために時短家電や代行サービスを使うのか。感じるストレスの度合いは個人個人で違ってくるので、自分が感じるストレスと天秤にかける必要はありますが、家事を効率化して時間にゆとりをもたせることが、精神的な面でプラスになることは間違いないでしょう。
投資効率という点では代行サービスよりも時短家電のほうが優れていると言えます。どちらも活用した経験がないのであれば、まずは時短家電からトライしてみてはいかがでしょうか。