特定定額給付金10万円の申請書が続々と発送されています。給付金本来の目的とは、「家計への支援」であり、助かる方も多いと思います。一方、今回、コロナショックの影響が少なかった方にとっては、余剰資金として10万円が支給されたことになり、将来のために、投資に回してみようと思う人もいるかもしれません。今回は、リスクを抑えて投資するために参考となる、3つの視点を紹介します。10万円を元手に将来のために投資を始める予定の人は、ぜひ参考にしてみてください。
浪費するより10万円で将来に備える
新型コロナウイルスの経済対策として、1人につき10万円の特別定額給付金が支給されることが決まりました。申請書の発送時期は市町村によって異なりますが、すでに申請書が届いていたり、請求後10万円が入金されたりした人も多いでしょう。
せっかく支給された10万円。しかし、意識せずにお金を使っていると、いつの間にかなくなってしまう可能性も。生活費に困っていないなら、将来のために投資を考えてみるのもよいかもしれません。
リスクを抑えて投資するための3つの視点
続いては、リスクを抑えて投資するうえで大切な視点を3つ紹介します。
資産分散
「卵は一つのカゴに盛るな」という投資の格言があります。10万円で一つの株式を購入した場合、株価が下がると、損をしてしまいます。しかし、1万円ずつさまざまな商品に投資すると、ある商品が値下がりしても別の商品は値上がりする可能性があります。
このように、投資対象を分散することを「資産分散」といいます。
時間分散
投資では基本的に、安い時に買って高い時に売ることで、運用益が出ます。しかし、初心者からすると、今が「安い時」なのか「高い時」なのか、判別がつかないことも少なくありません。「もう少し安くなってから……」と考えているうちにチャンスを逃してしまうこともあります。
毎月1万円など、一定の金額で商品を買い増していく「つみたて投資」なら、時間分散が可能です。購入する時期を分散することで、高い時に買ってしまうリスクを低減します。また、一定額を購入する以上、高い時は少ししか買えず、安い時はたくさん買うことになります。
そのため、自然と「安い時にたくさん買って高い時に買い控える」ことができます。
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インデックス投資
インデックス投資とは、日経平均株価など、特定の指数と同じ値動きを目指す運用スタイルです。インデックス投資の商品を購入すれば、個別の企業情報や、特定の産業の情報を逐一チェックする必要がありません。日経平均やTOPIXといった代表的な指数を把握することで、商品の値動きを知ることができます。
投資初心者にとって、個別の企業情報を収集したり、収集した情報をもとに値動きを予想したりするのは、至難の業です。まずは大枠の値動きをつかむためにも、インデックス投資は初心者に適した投資方法といえます。
コロナショック後の投資経験は大きな学びになる
コロナショックといわれるほど、新型コロナウイルスは相場に大きな影響を与えました。ニュースを見て、「この時期に投資を始めていいのだろうか?」と悩む人もいるかもしれません。
しかし、資産分散・時間分散・インデックス投資を意識すれば、リスクは最小限に抑えることができます。また、給付金の10万円が余裕資金であるのであれば、生活費が圧迫される心配もありません
歴史的な局面において投資を始めることは、貴重な投資経験を積むことになるはずです。投資に関心があるなら、コロナショック後の今をチャンスととらえ、最初の一歩を踏み出してみるのもいいかもしれません。