貯金1,000万円は高い目標だと考える人は少なくないようです。確かに、お金を貯めるという強い意思を持たなければ1,000万円という金額は高い壁だと言えるでしょう。今回は、貯金1,000万円を実現しやすくするための基本姿勢についてお話しします。大切なのは「先取り貯蓄」と実現までのスケジュールを計画した上での運用管理です。途中で挫折せず、着実に1,000万円を達成するための方法について、考えていきましょう。
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毎月の収支で「お金があまったら貯金する」という貯め方では1,000万円という高い山にはなかなか到達できません。目標金額がいくらであれ貯金を増やしていくためには「先取り貯蓄」が基本となるでしょう。「先取り貯蓄」とは、あらかじめ決めておいた金額を収入から先に差し引いて貯蓄する方法です。先取り貯蓄したお金は無いものとして、手元に残るお金だけで生活することになるので、自然と使い込みも防げます。
給料天引きで貯蓄分を別口座に振り替えて、残りのお金だけで生活することで確実に貯蓄額が積み上がっていく「先取り貯蓄」は、失敗せずにお金を貯める王道の方法と言われています。
もし会社に社内預金制度や財形貯蓄、従業員持株会などがあれば積極的に利用することをおすすめします。
また、銀行や証券会社では定期預金や投資信託、株式を一定額ずつ積み立て購入していく「るいとう」などさまざまな自動積立制度を取り扱っているため、自分にあった方法を選ぶことができます。先取り貯蓄を始めたあとは資産簿を作成し「貯金額がどれだけ積み上がっているか」について定期的に確認する習慣をつけましょう。
1,000万円という高い壁との距離が縮まっていることが確認できれば、さらにモチベーションが高まります。より金利が高めの金融商品を利用して運用でお金を増やすと1,000万円までの到達スピードが加速する可能性も出てくるかもしれません。さらに「つみたてNISA」などの非課税制度を利用すれば利息や運用益に税金がかからず複利効果が高まります。
一方、運用でお金の増え方が早まってくると気が緩み、ご褒美気分でプチぜいたくを繰り返してしまう人は少なくありません。資産額が増えても気を緩めて生活を乱さない心がけも大切です。
1,000万円を貯めるのにどれだけの期間がかかるかは自分次第です。とかく「毎月いくら積み立てられるか」を気にしがちですが「いつまでに実現したいか」という目標を決めると実現しやすくなります。例えば、「何歳までに」「何年後に」と目標を立ててみましょう。毎月8万円積み立てていく場合、定期預金(金利0.01%の場合)での積み立てで、約10年5ヵ月で実現できます。
また、つみたてNISAなど非課税制度を利用して利回りの高い投資商品(3%の場合)で簡単にシミュレーションしてみると、リスクもありますが、うまくいけば約9年1ヵ月、5%で運用できれば約8年5ヵ月で到達します。このように「毎月の積立額」「利回り」「期間の目安」を立てて金融商品を選ぶといいでしょう。
途中で挫折せずに1,000万円の貯金を達成するための方法は「先取り貯蓄」とそれぞれの目標に見合った金融商品を選ぶこと。1,000万円の貯金は高い壁ですが、これらの方法により、達成への可能性が高まりそうです。