「年収が高いから貯金もあるだろう」という思い込みは、得てして大きく外れることがあります。「浪費癖がある?」「年収さえ高ければ何とかなる?」などパートナーへの悩みが次々とわいてくることも残念ながらあるものです。ここでは「年収が高いにもかかわらず貯金がない」という事実の受け止め方について解説します。
まずは貯金がない理由を確認しよう
もし、お付き合いしているパートナーが30代にして年収1,000万円を超えているのであれば、結婚相手としてとても魅力的とも思えます。しかし、貯金残高の実際が想像していたよりもずっと少なったら、どうでしょうか?結婚すべきか否か、考え迷う人もいることでしょう。しかし、お金の使い方や貯金に対する意識、価値観などは、人によって大きく異なります。まずはこの点をお互いに話し合い、確認し、理解しあうことが重要ではないでしょうか。
貯金がない理由別 結婚してもいいor結婚すると危険
お互いのお金に対する理解を深めるなかで、まずは現状の貯金残高が少ない理由について、確認をしておきましょう。以下、いくつかのパターンから対応策を考えていきます。
理由1:家庭の事情
・両親が借金の保証人になり、相続でそれを引き継いでしまった
・病気療養中の家族がいるなどの理由で、家族に仕送りをしている
・奨学金返済などで貯金ができなかった
こういったケースが理由であれば、本人の金銭感覚はあまり問題がないと考えられます。しかし結婚してからも同じ状況が続くことが想定されるので、お互いによく話し合って状況を理解することが重要です。視野を広げて公的なサービスの利用を検討するのも課題解決の1つとなるでしょう。
理由2:投資を重視している
・貯金は100万円ながら、不動産や株式などの資産を保有している
・投資で大きな損失を出してしまい、預金が目減りしてしまった
この場合、お互いの投資に対する価値観が同じ方向であれば、結婚を前向きに考えても良いと思います。とはいえ、今後の投資プランについて、投資がうまくいった場合はもちろん、うまくいかない場合も含めてよく話し合っておくことが大切です。いまは良くても、後々こんなはずじゃなかったとならないようにしましょう。
理由3:浪費癖
・高額なブランド品や車などをほしいだけ購入してきた
・ストレスが溜まると衝動買いをする癖がある
・人に物をプレゼントしたり誰かにおごったりと人がよすぎる
この場合、よくよく確認すると「カードローンで複数からお金を借りていて貯金100万円どころか資産はマイナスだった」という可能性すらあるので注意しましょう。「本人に浪費癖を直す意志があるのか」がポイントです。口約束だけでなく浪費癖を直すための具体的な仕組みを作り、きちんと実行してくれるかどうかについて、結婚前に見極めましょう。
「貯金額」ではなくBSでとらえる視点が大事
結婚前にお互いの資産を確認するときは「貯金額」にこだわり過ぎず、資産と負債、つまりBS(バランスシート)で把握することが大切です。「貯金以外に株式や不動産などを所有しているのか」「奨学金や車のローンはあるのか」「カードローンをしていないか」といった観点で、資産と負債について総合的に判断するようにしましょう。パートナーとのよりよい生活を築く第一歩となるはずです。