春は昇進や転職で給料が上がるという人も多いのではないでしょうか。収入が上がった時、増えた分をどのように使うかで、その人の人生は大きく変わります。お金が増えるタイミングで、自分自身のお金の使い方を振り返ってみましょう 。
昇給の話題が身の周りで持ち上がるようになった時、あなたはどのようなスタンスでいますか。「これまでと同じ」「パーッと使おう」と考えている人は、ちょっと注意したほうがいいかもしれません。
「これまでと同じ」と「パーッと使おう」は、一見真逆に見えて、お金に対する計画性がないという点では共通しています。「これまでと同じ」と思っていたつもりが、あまり意識せずにお金を使った結果、「結局去年と同じぐらいしか貯金できていなかった……」ということにもなりかねません。
お金が増えることがあらかじめ予想できる場合、「増えたお金を何に使うか」をきちんと考え、意識することが大切です。
生活費として使うお金以外は、主に「備えるお金」「貯めるお金」「増やすお金」に分類できます
(1)備えるお金:家電の買い替え、病気・ケガなど、突発的な事態に備えるお金
(2)貯めるお金:旅行、ほしいもの、マイホームの頭金など、好きなことに使うためのお金
(3)増やすお金:金融商品への投資、自己投資など、お金を増やすためのお金
この3つをコントロールすれば、自分の思い描いた通りの人生を歩めるでしょう。
3つの中でも特に重要となるのは「増やすお金」です。
昇給した分を「パーッと使おう」と、つい財布の紐がゆるんでしまう人は、この「増やすお金」に昇給で増えた分の給料が回りません。旅行や外食が増えた結果、気がつくと「増やすお金」どころか、全体的にお金がなくなっているということも考えられます。注意したいところです。
対して、昇給した分を「これまでと同じ」と「貯めるお金」に回す人もいるでしょう。コツコツと貯金をしており、堅実な印象です。しかしこれも、いまお金を使わないだけで、将来好きなことに使うという意味では、実は「増やすお金」に回しているわけではありません。
昇給で増えたお金について、少し考えてみましょう。これまでの生活は昇給前の給料でできていたわけですから、この増えたお金は、ある意味「生活には必ずしも必要のないお金」といえます。こういった余剰資金を「増やすお金」に適切に配分すれば、将来得られるリターンを大きくできるのです。
この春、昇給などで収入がアップした人は、あらためて「備えるお金」「貯めるお金」「増やすお金」について、考えてみてはいかがでしょうか。