新NISAで投資できるアクティブファンドの種類5選

2023年6月21日、投資信託協会より「新NISAの成長投資枠の対象商品」のリストが初めて公表されました。今後も対象商品(投資信託など)のラインナップが増える予定で、最終的には約2,000本が対象となる見通しです。本記事では2023年8月1日時点の情報に基づき、成長投資枠で投資できるアクティブファンドについて、種類ごとに整理して紹介します。

新NISAで投資できるアクティブファンドの種類5選

成長投資枠で投資できるアクティブファンドの中には、つみたて投資枠でも購入可能なファンドも含まれています。ここでは成長投資枠で購入できるアクティブファンドについて、5種類に分類して説明します。

【1】独自の運用方針で国内外の株式を運用しているファンド

アクティブファンドの中には、独自の運用方針に従ってポートフォリオを組んでいる商品があります。

独自の運用方針としては、「日本の優良グローバル企業数十銘柄に長期投資」「長期的な業績向上によって株価上昇が期待される銘柄が投資対象」「市場の状況に応じてポートフォリオを入れ替えて運用」、「競争優位性を持つ日本企業を中心に中長期投資」「各業界の代表的な企業が投資対象」などが挙げられます。

独自性があるがゆえに類似のファンドがないため、値動きを予測しにくいという側面もあります。そのため、ポートフォリオに組み込まれている株式を分析して、期待できるリターンとリスクを確認しておくことが大切です。

【2】外国株式で運用しているファンド

成長投資枠で投資できるアクティブファンドの中には、成長著しい中国やインド、ブラジル、ベトナムなど、新興国の株式を対象としたものも含まれています。特定の国の経済成長に後押しされ、ポートフォリオに組み込まれる企業も成長する可能性が高いのであれば、その国の株式を対象としたファンドも投資の選択肢になるかもしれません。

基本的には外国通貨建ての株式がポートフォリオに組み込まれているため、為替リスクが生じます。為替レートの動向も確認した上で、投資の判断を下すことが大切です。

【3】テーマ別の株式で運用しているファンド

今後の成長が期待される産業など、世間が注目するテーマに関連する株式で運用するアクティブファンドは、将来大きなリターンを期待できます。高いリターンが期待できると、その分だけリスクがあることも確認しておきましょう。

今回の対象のアクティブファンドの中には、AI(人工知能)や宇宙、ロボットなど、今後市場が大きく拡大する可能性があるテーマの株式で運用するファンドもあります。もちろん、テーマの旬が終わるとファンドの価値は大きく下落する可能性があるので、常にテーマの動向を確認する必要があります。

【4】債券で運用しているファンド

アクティブファンドが投資対象とする資産には、債券もあります。ファンドの投資対象にもよりますが、一般的には株式はハイリスク・ハイリターン、債券はローリスク・ローリターンといわれているので、比較的リスクを抑えて運用したいときに投資の選択肢となるファンドです。

ただし、利回りが高く信用格付が低く、ジャンク債などと呼ばれることもあるハイイールド債などが投資対象になっているファンドもあるので、全ての債券が「債券=ローリスク・ローリターン」というわけではありません。

【5】REITで運用しているファンド

REIT(不動産投資信託)は商業・物流施設やオフィス、大規模住宅など、国内外のさまざまな不動産に間接的に投資できる金融商品で、基本的にテナント料・賃料が定期的に分配される仕組みになっています。このような国内外のREITで運用しているアクティブファンドもあります。

建物などの実物資産が投資対象であるため、地震やハリケーンなどの自然災害によって不動産の価値が失われる可能性があるなど、他の金融商品と異なるリスクもあるので注意が必要です。

同じファンドでも「為替ヘッジあり」「為替ヘッジなし」に分かれるものがある

為替ヘッジとは、為替変動の影響を抑える方法のことです。為替相場の影響を抑えたい場合は「為替ヘッジあり」、為替相場の影響をダイレクトに受けても問題ない場合は「為替ヘッジなし」のファンドが投資の選択肢となります。

同じポートフォリオで「為替ヘッジあり」「為替ヘッジなし」の2種類に分かれているアクティブファンドもあります。実際に「為替ヘッジあり」のファンドに投資する場合は、コストがかかることもあるので注意しましょう。

まとめ

新NISAの成長投資枠で投資できるアクティブファンドの種類は、多岐にわたります。ご自身の投資スタイルを踏まえて、本記事で紹介した5つの切り口を軸に、実際に投資したいアクティブファンドを探してみましょう。

※本記事はアクティブファンドに関わる基礎知識を解説することを目的としており、特定ファンドの売買や投資を推奨するものではありません。

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