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現行NISAから新NISAはどう切り替える?ロールオーバーは?
(画像=jikoman/stock.adobe.com)

現行NISAから新NISAはどう切り替える?ロールオーバーは?

現行制度のNISAは2023年末に廃止され、2024年からは新NISAが始まります。新NISAでは非課税投資枠や保有期間が拡充されますが、すでにNISAを利用している方はどのように切り替えたらよいのでしょうか。

新NISAはロールオーバーができない

ロールオーバーとは、非課税期間が終了するタイミングで保有している金融商品を新たな非課税投資枠に移すことです。一般NISAやジュニアNISAでは翌年以降の非課税投資枠に移行できましたが、新NISAではロールオーバーができません。

そもそも、新NISAでは非課税期間が無期限化されるので、ロールオーバーをしなくても商品の保有を続けられます。現行のNISA口座から新NISA口座へのロールオーバーも認められないため、すでに一般NISAやジュニアNISAを利用している方は注意しましょう。

2023年にNISA利用中の人は手続き不要

2023年中に現行NISA(一般NISA・つみたてNISA)を利用している人は、2024年になると新NISAの口座が自動開設されます。新NISAの口座開設にあたって、申し込みなどの手続きが必要になることはありません。

一方で、制度開始以降に新しくNISA口座を開設する場合は、所定の手続きが必要になります。口座開設先によって流れが異なる可能性があるので、利用する金融機関の情報をチェックしておきましょう。

新NISAへの切り替え方法3選

すでにNISA口座で金融商品を保有している方は、どのような方法で新NISAに切り替えれば良いのでしょうか。ここからは、新NISAに切り替える方法を紹介します。

【方法1】売却して、すぐに新NISAで買い直す

1つ目は、NISA口座での保有商品を全て売却し、すぐに新NISAで買い直す方法です。金融商品の価値が大きく変わらないうちに買い直すと、手数料の負担だけで以前とほぼ同じポートフォリオを作れます。

また、2024年に自動開設される新NISAの口座を使えば、これまで利用していた金融機関で引き続き新NISAを利用できます。現在のポートフォリオを維持したい方や、同じ金融機関を利用したい方はこの方法から検討してみましょう。

【方法2】下落したタイミングで売却して、新NISAで買い直す

新NISAへ切り替えると、運用状況によっては損をするリスクがあります。切り替える時期は自由なので、以下のようなタイミングも選択肢になるでしょう。

<新NISAに切り替えるタイミングの例>
・商品が下落した時期に売却し、すぐに新NISAで買い直す
・商品の売却後、価格が下がったタイミングで買い直す
・上昇や回復の見込みがないときに売却し、時期を見て新NISAで買い直す

上記のタイミングを意識すると、損失のリスクを抑えることや、非課税投資枠の節約(※新NISAは年間360万円)につながる可能性があります。

【方法3】非課税期間をフルに使ってから新NISAに切り替える

2023年末を過ぎても、現行NISAで購入した金融商品は非課税で保有できます。一般NISAでは購入時から5年間、つみたてNISAでは20年間まで保有できるため、非課税期間をフルに使うことも考えてみましょう。

非課税期間が終了するときに売却し、適切なタイミングで新NISAを使って買い直せば、これまでのポートフォリオもある程度は維持されます。

ただし、現行のNISA口座で保有している金融商品の総額が新NISAの1年分の投資枠を超えている場合、すぐに新NISAに切り替えることができません。このようなときは、非課税投資枠を余さず活用するために、現行NISAの非課税期間が終わる数年前から徐々に新NISAに切り替えることも検討する必要があります。

新NISAの注意点

新NISAにも非課税投資枠があり、つみたて投資枠では年間120万円、成長投資枠では年間240万円までの金融商品しか購入できません。また、現行NISAとは違い、総枠で1,800万円の保有限度額(※成長投資枠は1,200万円まで)も設けられます。

現行のNISA口座で360万円超の金融商品を保有している方は、複数年に分けて切り替える必要があります。同じ銘柄を買い直す場合であっても、新NISAの非課税投資枠は消費されるため、新たな商品を購入する枠が減ってしまう点にも注意が必要です。

新旧NISAどちらも有効活用しよう

現行のNISA口座から新NISA口座へのロールオーバーはできないため、口座の切り替え前には運用方針を再確認してから新NISAを活用することが大切です。2023年までに保有している金融商品やポートフォリオも確認した上で、新旧NISAを有効活用するための方法を考えましょう。

※本記事は投資に関わる基礎知識を解説することを目的としており、投資を推奨するものではありません。

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