投資や資産運用をする人にとってお金は非常に重要なもの。しかし、お金以上に重要なのが健康でしょう。いくらお金があっても、お墓の中まで持っていくことはできません。お金を使うのも貯めるのも、まずは健康な身体あってのことです。最近ではITの発達によって健康をサポートする安価なサービスが増えています。今回は、その中からおすすめのサービスを紹介しましょう。
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健康寿命という言葉をご存知でしょうか。「日常生活に制限のない期間の平均」のことです。よく使われる「平均寿命」の中には、寝たきりになってしまった期間や介護が必要な期間も含まれます。重要なのは「どれだけ生きられるか」より、「どれだけ健康に生きられるか」でしょう。そういう意味では、健康について考えるなら平均寿命より健康寿命を重視した方がいいかもしれません。
2019年3月に厚生労働省の「健康寿命のあり方に関する有識者研究会」がまとめた報告書によると、2016年の日本人の健康寿命は男性が72.14歳、女性は74.79歳となっています。2016年時の平均寿命は男性が80.98歳、女性は87.14歳だったことを考えると、実際の寿命よりも10年前後、健康寿命は短いということになります。
健康寿命とお金は密接に結びついています。その背景にあるのが、人口一人当たりの医療費の増加です。近年の日本では、医療費の増加が問題となっていることは周知の事実でしょう。高齢化によって医療費は年々増加傾向にあり、医療費の総計は1989年度の約20兆円から2017年度には42.2兆円まで2倍以上に膨らんでいます。
もし健康寿命を延ばすことができれば、医療費の膨張は抑えられます。東北大学の研究によると、仮に2010年~2020年の間に健康寿命を1歳伸ばすことができた場合、医療費・介護保険給付費を最低でも2.5兆円、最高で5.3兆円を節減することができたそうです。政府も2040年までに男性の健康寿命を75歳、女性の健康寿命を78歳程度に伸ばすことを目標に掲げています。
では、健康寿命を伸ばすためにはどうすればいいのでしょうか。運動をする、食べ過ぎに注意するといった基本的なことはもちろんですが、最近ではITを活用することで健康を増進するというのがトレンドになっています。おすすめのサービスを紹介しましょう。
まず紹介したいのは、ヘルスケアアプリです。スマートウォッチなどの発達により、いろいろなデータを計測、トラッキング(追跡)できるようになりました。そうしたデータを活用し、健康維持に役立てるサービスが生まれています。
たとえば、ヘルスケアアプリの「FiNC」では、月額960円で医師やトレーナー、栄養士からアドバイスをもらえるサービスを提供しています。この手のサービスは今後ますます増えていくことが予想されます。
遺伝子検査のサービスも人気のサービスの1つ。数千円から数万円で、体質や特定の病気のかかりやすさなどを調べることが可能です。お手ごろな値段というだけでなく、遺伝子検査のキットに唾液を入れるだけという簡易さも魅力でしょう。
パーソナルサプリもITの発達によって可能になったサービスです。文字通り、自分の身体の調子や悩みに合わせてAIがサプリを選んでくれるというもの。数分あればオンライン上で自分に合ったサプリを選び出してくれるサービスを展開している会社もあります。米国ではすでにこうしたパーソナルサプリやオーダーメイドサプリのサービスが普及していますが、日本でもこれから人気を呼びそうです。
ここで紹介した遺伝子検査やヘルスケアアプリなどは健康増進に役立つことになるでしょうが、これらはあくまで補助的なもの。もちろん、健康には生活習慣の見直しが重要ですが、こうしたサービスに投資することで、楽しみながら健康な体作りを進めることができるかもしれません。まずは一度、こうしたサービスを覗いてみてはいかがでしょうか。