プラチナはジュエリーに使われる代表的な貴金属ですが、投資対象にもなることをご存じでしょうか。本記事ではプラチナが投資対象になる理由や特徴、市場の成長率などを紹介します。
投資対象としてのプラチナとは
貴金属と聞くと、世界共通の資産と言われる「金」をイメージするかもしれません。希少性の面ではプラチナが勝っており、時期によっては金より高価格で取引されることもあります。
<投資対象としてのプラチナの特徴>
・工業用の原料としての需要もある
・景気動向に左右されやすい
・金に比べると市場が小さい
現在ではプラチナ関連の金融商品も充実しており、現物取引や先物取引投資信託、CFD取引でも投資ができるようになりました。
宝飾品・ジュエリー以外の利用用途
プラチナの宝飾品・ジュエリー以外の利用用途としては、以下が挙げられます。
・医療器具
・工業用品
・自動車部品
具体的に何に使われているのか、それぞれ解説していきます。
<医療器具>
病気の治療に使われるカテーテル(※)にプラチナが活用されています。プラチナはX線を通しにくい性質を持っているため、X線を使ってカテーテルの位置をミリ単位で把握できます。
(※)体内に入れて検査や治療などを行うための極細の管のこと。
<工業用品>
パソコンなどに内蔵されているハードディスクにもプラチナが活用されています。プラチナを活用することで、記憶容量の増加効果が期待できます。
<自動車部品>
燃料電池は、水素と酸素の化学反応によって発電することができます。この化学反応を引き起こすためにプラチナが活用されています。燃料電池車(FCV)が普及することで、プラチナの需要が増える可能性があります。
年平均成長率4.5%以上
インドの調査会社「Mordor Intelligence」によると、2022~2027年におけるプラチナ市場は4.5%以上の年平均成長率になると予想されています。どのような成長要因があるのか、いくつか例を見てみましょう。
<プラチナ市場の主な成長要因>
・自動車用の触媒コンバータ(※)としての需要が伸びている
・プラチナを活用するための研究開発が拡大している
・アフリカ諸国へのプラチナ関連の投資が増えている
プラチナは管理などにかかるコストが高く、市場の成長を妨げると考えられています。
2020年には新型コロナウイルスによる景気減速の影響も受けています。景気動向も確認しながら慎重に投資判断をすることが大切です。
(※)汚染物質を除去するために必要なもの。
景気動向に注意しながらプラチナ市場をチェックしよう
プラチナは自動車や医療など、さまざまな分野に活用されている金属です。ジュエリー以外の用途があるため、研究開発や投資の動向によっては市場規模が拡大するかもしれません。
※上記は参考情報であり、特定企業の株式の売買及び投資を推奨するものではありません。