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「住宅ローンは繰り上げ返済がおすすめ」? 必ずしもいまはそう言えない理由【1分で読める】

家計に余裕があるなら、住宅ローンを繰り上げ返済することがお金の有効活用につながると言われます。もっとも、超低金利時代であることを考えると、必ずしもそうとは言えないケースもあるようです。それはなぜなのかについて、検証してみましょう。

繰り上げ返済を行うと、元金が減って利息負担が軽減

まずは、繰り上げ返済についておさらいしておきましょう。繰り上げ返済とは、住宅ローンの借入期間の途中で毎月の支払いとは別に、ローン残高の一部を返済することを意味しています。

毎月の返済が「元金+利息」という内訳になっているのに対し、繰り上げ返済では「支払額=元金の返済額」となります。こうして元金が減ることによって、本来なら負担するはずだった利息の支払いを免れられます。

繰り上げ返済には期間短縮型と返済額軽減型の2つの方法がある

繰り上げ返済には、①期間短縮型、②返済額軽減型という2つの方法があります。①は月々の返済金額は変えず、繰り上げ返済することによって完済までの期間を短縮するというもので、「繰り上げ返済の金額=○年分の元金に相当→完済までの期間が□年短縮」となります。

これに対し、②は月々の返済金額を減らし、完済までの期間は変更しないというものです。繰り上げ返済した金額は、月々の返済額の元金相当分から均等に差し引かれます。 どちらもトータルの利息を軽減できますが、その効果がより大きいのは①です。しかも、②はまとまったお金を繰り上げ返済しても、たとえば100万円程度の場合は、月々数千円程度の負担軽減にしか結びつかず、実感を伴わないこともあります。

繰り上げ返済の資金を住宅ローン金利よりも高利回りで運用する

では、①の手法であれば、繰り上げ返済を行うのは有効なのでしょうか? 歴史的に見ても金利は極めて低い水準で推移している現在の状況を考えると、必ずしもそうとは言えないというのが結論となりそうです。

トータルで見れば住宅ローンの利息負担はもったいないと感じるかもしれませんが、適用されている金利よりも高い利回りを期待できる資産運用の手段があちこちで見つかります。あえて借りたままにしておき、繰り上げ返済に回せる資金は住宅ローンの適用金利よりも高い利回りを見込める投資対象で運用するわけです。

もちろん、いまより大きく金利の高い局面においては、繰り上げ返済の効果は大きくなります。繰り上げ返済を選択するほうがよいこともあるでしょう。折々の情勢を見極めながら、柔軟かつ的確に判断したいものです。

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