ホーム > グローバル資産形成研究所 > 他の人が豊かになると、自分も豊かになる?

他の人が豊かになると、自分も豊かになる?

※インベスコ・アセット・マネジメント株式会社が提供するコンテンツです。

自分の豊かさと他の人の豊かさとの関係について考える

今回も、人生100年時代の資産形成における「お金のマインド・シフト」を学んでいきましょう。前回は、リスクが高いと思われがちな海外資産への投資は、実は私たちの人生におけるリスクを引き下げる行為であることを紹介しました。今回は、自分の豊かさと他の人の豊かさとの関係について、新しい考え方を紹介したいと思います。

今までのマインド:
他の人が豊かになると、自分が貧しくなる
新しいマインド:
他の人が豊かになると、自分も豊かになる

自分の豊かさと他の人の豊かさとの関係について考える上で、様々な収入の増加を考えてみます。例えば、このレポートを書いている2020年7月頃、コロナ危機の経済ショッックを和らげるために、国から一人一律10万円の給付がありました。皆が一律でお金をもらい、皆が使えるうお金が増えることは、私たちにどういう影響があるでしょうか?

また、もし皆さんのお給料や年金の支給額が上がったり、何らかの臨時収入を得たら、他の人や社会全体にどんな影響を与えると思われますか?もしくは、皆さんの学生時代の友人や、同じ会社にいる年齢や役職の近い人が、自分より早く出世をして、給料が上がって豊かさを得ることは、皆さんにとってどういう影響があるでしょうか?

広く大きな視野をもって考えてみましょう。私たちのお給料は、他の人がお金を使ってお金が回ることで成り立っています。年金は、皆で払った年金保険料を、皆で受け取る仕組みです。つまり、私たちが豊かになるタネは他の人の豊かさの中にあり、皆さんが豊かになることが他の人をより豊かにすることに他ならないのです。同様に、他の人や社会が豊かになれば、皆さんが豊かになります。反対に、他の人や社会が貧しくなれば、皆さんも貧しくなります。他の人が豊かになることは、妬ましいことでも、自分が損をすることでもありません。真実はその真逆なのです。

「投機」と「投資」の本質の違いとは?

金融の世界で、「投機」と「投資」という言葉がありますが、これらは二つの点で大きな違いがあります。一つ目は短期と長期という時間軸の違い。二つ目は、損得が対立するのかしないのかという違いです。投機は、「他の人の損によって自分が得をしようとする短期的な行為」であり、投資は「長期的に自分、他人、社会を共に豊かにする行為」です。

他の人の損失を自分が利益として受け取る「投機」の代表例が、ギャンブルです。麻雀やポーカーでは、他の人が損をしない限り、自分が利益を得ることができません。競馬やルーレットでは、当たる確率が低いものに賭けることで、大金を得る可能性が生まれます。確率が低い賭けが当たれば、多くの人が損をすることになり、その確率に賭けた少数の人が大金を得ることができます。

私は、ギャンブルを全て否定するつもりはありません。スポーツなどと同様、どちらかが勝つか負けるかがはっきりする真剣勝負であり、その過程を楽しむのは個人の自由です。ただし、その行為は他の人と自分のお金、豊かさ、幸せを取引することであり、参加者全員の利益と損失を合計すると「ゼロ」になることだと覚えておく必要があります。楽しむ場合であっても、節度を持つことが重要だと考えています。

一方で、「投資」は、ギャンブルを代表とした投機と全く異なる概念です。投資は、それが正しく行われ、それによって成長と豊かさが生まれることで、投資をした人だけでなく、他の人や社会全体が利益を得て豊かになることができます。そして、間違った投資が行われた場合は、投資した人も社会全体も貧しくなります。このように、運命共同体として同じ船に乗っているのが投資の特徴なのです。

投資には色々な種類がありますが、まずは自分への投資である「自己投資」を考えてみましょう。例えば、何かの研修を受けたり、資格の勉強をして、世の中に役にたつスキルを身につけたとしましょう。それは他の人や社会全体を豊かで幸せにすることになります。その結果、社会が豊かになれば、皆さんの給料があがる可能性が高まります。

投資における本質は、他の人の損失を利益として受け取るギャンブルの本質とは異なります。そして、お金における投資においても、全く同じことが言えます。道路や学校や病院がまだ整っていない国があれば、その国の国債を買うこと(その国にお金を預けることになります)でインフラ作りに貢献すれば、その国は豊かになると同時に、投資した人は金利を受け取り豊かになります。既にインフラやモノが揃っている先進国では、新規事業の応援や、企業の経営者をモニタリングする機能がある株式投資に多くの人が参加すれば、投資をした人も社会全体も豊かになっていくでしょう。

自分の人生と社会を豊かにするためのお金との付き合い方

お金における投資、自分への投資、もしくは友人や子供への投資でも、投資がなければ豊かな社会を作ることはできません。多くの人が投機でなく投資を活発に行うことが、私たち自身、そして社会全体を豊かにするために必要なのです。

そして、他の人の豊かさや幸せを喜ぶことが、自分自身を豊かで幸せにします。反対に、多くの人がギャンブルのような投機ばかりをしていたり、投資を全くしなければ、その社会の未来は暗いものになってしまうでしょう。世界の中で豊かさを失いつつある日本は、この投資の力を利用できていないのです。

今回は、自分と他の人の豊かさを結びつける投資の本質について紹介しました。投資においては、他の人が豊かになることが、自分を豊かにすることを、常に念頭においていただきたいと思っています。

お金の投資においては、それが他の人の損失を利益として受け取る行動(投機)なのか、世の中の豊かさや幸せの増加を受け取る行動(投資)なのか、よく考えて頂ければと思います。人生100年時代、これからも人生と社会を豊かにするための、新しいお金との付き合い方を学んでいきましょう。

 

グローバル資産形成研究所 Institute for Global Investment Learning
人生と社会を豊かで幸せにする投資の本質に関する情報発信。インベスコのグローバルネットワークを活用した情報収集及び調査、各種レポート・コラム・書籍執筆、セミナー講演、社会貢献イベント、など

[所長:加藤航介(かとう こうすけ) プロフィール]
大学卒業後、大手日系運用会社にて、日本株式アナリストとしてキャリアをスタートし、世界株式アナリスト、世界株式ファンドのファンドマネージャー、プロダクトマネージャーなどに従事。米州、欧州、アジアなど世界20ヶ国以上を訪問し、1,000件以上の経済・企業調査を実施するなど、世界を舞台に活躍した実績を有する。また10年に及ぶ欧米での留学・駐在経験から、世界の多様な考え方やライフスタイル、幸せやお金への価値観、ならびにグローバル視点での社会の仕組みについても豊富な知識を持つ。2015年1月、インベスコに入社、2020年2月より現職。米国コロンビア大学MBA(経営学修士)修了。米国公認会計士、ファイナンシャル・プランナー、証券アナリスト試験に合格。「実経験が大切、顧客とは同じ船に乗る」との考えから、自らもグローバルな資産運用を行う投資家でもある。名古屋出身、二児の父。

ご注意事項
当資料は情報提供を目的として作成してインベスコ・アセット・マネジメント株式会社(以下、「弊社」といいます。)内のグローバル資産形成研究所(以下「当研究所」と言います。)が作成した資料であり、弊社が特定商品の勧誘を行うものではありません。

当資料の中で記載されている内容は当研究所の当資料作成時点のものであり、今後予告なく変更されることがあります。

当資料に記載された一般的な資産運用に関する情報及びそれらの見解や予測は、当研究所の資料作成時点における見解であり、いかなる金融商品への投資の助言や推奨の提供を意図するものでもなく、また将来の動向を保証あるいは示唆するものでもありません。

また、当資料に示す見解は、インベスコの他の運用チームの見解と異なる場合があります。本文で詳述した本書の分析は、一定の過程に基づくものであり、その結果の確実性を表明するものではありません。分析の際の過程は変更されることもあり、それに伴い当初の分析の結果と重要な差異が生じる可能性もあります。

当資料について弊社の事前の許可なく複製、引用、転載、転送を行うことを禁じます。

本サイトの記事は(株)ZUUが情報収集し作成したものです。記事の内容・情報に関しては作成時点のもので、変更の可能性があります。また、一部、インベスコ・アセット・マネジメント株式会社が提供している記事を掲載している場合があります。 本サイトは特定の商品、株式、投資信託、そのほかの金融商品やサービスなどの勧誘や売買の推奨等を目的としたものではありません。本サイトに掲載されている情報のいかなる内容も将来の運用成果または投資収益を示唆あるいは保証するものではありません。最終的な投資決定はご自身の判断でなさるようお願いいたします。 当サイトご利用にあたっては、下記サイトポリシーをご確認いただけますようお願いいたします。